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ミソフォニアとSPD(感覚処理障害)3つの違い。似ているようで全く違う反応を、専門家がくわしく比較解説。

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株)美テラシー代表 ミソフォニア専門家。 6歳の時にミソフォニアを発症した、ミソフォニア歴34年の当事者です。 2021年からは、美容情報サイトから刷新して、ミソフォニア問題の認知を広げ、ミソフォニアの苦悩を解消するための情報発信を行っています。
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ミソフォニア(音嫌悪症)と混同されやすく、紛らわしい状態のひとつにSPD(感覚処理障害)と呼ばれるものがあります。

SPDは別名「感覚過敏」と呼ばれることもあるので、ミソフォニアの音に対する過敏反応と間違われやすいのも無理はありません。

実際は両者で音に対する感じ方や行動の傾向も全く違いますし、最も違うのは発症年齢の違いです。

ミソフォニアが何歳になっても発症する可能性があるのに対して、SPDは幼少期の発現に限定されています。

今回は心理学も学んできたミソフォニア歴34年の専門家が、ミソフォニアとSPDの違いをなるべくわかりやすい解説でお伝えします。

そもそも、SPD(感覚処理障害)とは?

SPDは「Sensory Processing Disorder」の略で、日本語では感覚処理障害もしくは感覚過敏症を意味する言葉です。

自閉症スペクトラムとSPDを同一視する意見もありますが、SPDの症状がありながら自閉症ではない人もいるので、自閉症=SPDとは一概に言い切れません。

ミソフォニアもSPDも、精神疾患の最新分類「DSM-5」へ新たにカテゴライズすべきと専門家の声がありましたが、現状では疾患として分類されていない症状です。

※ミソフォニアについての詳しい解説は、こちらをご覧ください。

SPDが感じる感覚と、ミソフォニアが感じる感覚の具体的な3つの違い

ミソフォニアとは別の症状である聴覚過敏も、一般的にSPDの症状の一部として扱われています。

⇒ミソフォニアと聴覚過敏の違い

まずSPDは聴覚だけでなく、視覚的な情報や触覚にも過敏な反応が多く見られる点で、ミソフォニアとは大きな違いがあるでしょう。

その他にも、ミソフォニアとSPDで全く似ていない3つの感覚を解説します。

ミソフォニアとはまったく「似ていない」感覚過敏反応

SPDの感覚過敏的な反応は、刺激の強さや刺激の持続時間が深く関わっています。

例えばSPDの人は、大きな音やまぶしい光であればあるほど、それが長く続けば続くほど耐えがたいのです。

それに対してミソフォニアは、トリガー音が大きくても小さくても反応を起こしますし、持続時間との相関性も認められません。

参考

⇒ミソフォニアの症状・全25種完全解説

SPDは刺激への渇望・欲する気持ちがある

ミソフォニアが不快なトリガー音をなるべく避けようと逃げるのに対して、SPDには刺激を積極的に欲する感情があると言われます。

たとえばSPDの子どもは水洗トイレの音を聞いた瞬間に恐怖心を感じていても、繰り返し水を流す音を聞いていると感情が落ち着いてくることがあるのです。

いっぽう、時にはメルトダウン(突然の動悸や吐き気、めまいや震え)を起こすこともあり、ミソフォニアと似通った反応も見られます。

SPDは発症年齢が幼少期に限られている

ミソフォニアとSPDの最も明確な違いは、発症年齢です。

ミソフォニアの約半数は10代までに発症しますが、米ミソフォニア研究所所長Thomas‌ ‌H.‌ ‌Dozier‌氏の研究では 約5%の人は大人になってからも発症し、50代になってからの発症者も存在しました。

発症時期が幼少期に限定されているSPDとは、最も際立っている相違点です。

ミソフォニアとSPD発症の「引き金となる刺激」の違い

SPDの引き金(トリガー)となる要素は主に3つあり、聴覚刺激・視覚刺激・触覚刺激です。

この項目では、ミソフォニアがトリガーに対して感じる感覚と、SPDの人が感じている感覚の違いを具体的に説明します。

聴覚的刺激に対する感覚

SPDの不快感は、音量に基づいています。聴覚性SPDのトリガー音は、掃除機・水洗トイレの音・大きな音を出すおもちゃ・花火などの大きな音です。

それに対してミソフォニアのトリガー音は、音量と関連性が薄くて柔らかい音です。

参考

⇒ミソフォニアのトリガー音まとめ

例えば、誰かが息をする音・親兄弟が食事をする音・壁を通る音楽の柔らかい音・タイピングの音・鼻をすする音などです。

まとめると、SPDのトリガーは大きな音で、音の内容や出所には関係がありません。一方、ミソフォニアのトリガーは柔らかい音で、特定の内容や意味を持っていなければなりません。

これだけでも、SPDとミソフォニアは明確に異なる状態であることがお判りいただけるのではないでしょうか。

視覚的刺激に対する感覚

SPDの場合、視覚的トリガーも聴覚的トリガーと同様に刺激の強さに基づいており、たとえば「まぶしい光」などが含まれます。

対してミソフォニアで紐づけられている視覚的トリガーは、特定のイメージです。

たとえば、ミソフォニアの視覚的トリガーにはガムを噛んでいる口元の動作や、足をブラブラさせている動きを見ることなどが含まれます。

まとめると、ミソフォニアの視覚的トリガーは特定の意味/文脈/内容をともなった何気ない動作で、SPDの視覚的トリガーはわかりやすく「強い視覚的刺激」という違いです。

参考

⇒ミソフォニアの音以外のトリガーまとめ

触覚的刺激に対する感覚

SPDの人はしばしば、きつい靴や服の締めつけ感・他人に触られること・特定のテクスチャーへ触れる感覚に対して、非常に敏感になります。

このような「触覚」に対する過敏反応はSPDにおいて一般的ですが、ミソフォニアで触覚刺激への反応はほぼ見受けられません。

まとめ

ミソフォニアのトリガーは大部分が特定の「音」であるのに対して、SPD(感覚過敏)のトリガーとなる刺激の種類は多岐にわたります。

具体的な違いは、分類すると音量・音の種類・刺激のバリエーションに分けられ、SPDは負担になるはずの刺激を「欲することがある」という点も特徴的です。

これはミソフォニアにまずあり得ない感覚で、不快な経験の学習を重ねたミソフォニアは、トリガー音のある環境から積極的に逃げようとします。

自分の場合はミソフォニアとSPDのどちらなんだろう?と分からない人は、音以外の刺激に対してどのように感じるか?を思い出してみると判別しやすいです。

SPDは触覚を除いて「強い刺激」に反応しやすく、ミソフォニアは一般的に「許容が容易なボリュームの生活音」に反応します。

ミソフォニアと聴覚過敏の違いの記事も合わせてお読みいただくことで、自分のタイプがより判別しやすくなるでしょう。

 

 

 

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