[su_box title=”パーマがまとまらないお悩み相談” box_color=”#937e8e”]先日美容院で初めてパーマをかけたのですが、髪型がうまくまとまらなくて困ってます。
美容院で仕上げてもらった時はかわいい髪型になってましたし、スタイリングもそんなに難しそうには見えませんでした。
でも次の日から自分で同じようにやってみると、何度やっても美容院でやってもらった時みたいな仕上がりにできなくて…。
そんなにパーマがかかりすぎている感じではないのですが、どうもうまくいきません。
シルエットが全体的に広がってしまう感じはするので、それも気になります。
何とかまとまりの良い髪型にスタイリングする方法はないでしょうか?[/su_box]
美容院で仕上げてもらった時は問題のない仕上がりだったようですし、パーマがかかりすぎているわけではなさそうですね。
パーマがまとまらない原因は3つあり、パーマのかけ方そのものに原因がある場合、パーマをした髪へのカットに原因がある場合、スタイリングの方法に問題がある場合が考えられます。
パーマのかけ方に問題がある場合は、美容師によるお直しが必要です。
ですが今回はそれ以外の原因を検討してみる余地がありそうなので、パーマの広がりを生む原因、そして今日からできる、パーマをまとめるスタイリング法について解説していきます。
パーマの広がりで髪がまとまらない原因は?
ロッドを巻く方向を変えると、髪に動きが出やすい反面、ウェーブ同士がぶつかり合って髪の広がりが出やすくなります。
髪全体の動きに加えて「膨らみ」も欲しい時は有効なテクニックですが、パーマ初心者は扱いにくいと感じやすい巻き方です。
なのでウェーブ同士のぶつかり合いで出る「ボリュームが欲しくない人」は、同じ方向に統一されたパーマの方が収まりがよくなります。
例えば内巻きが良いなら「下向き」か「斜め前方向」に、外巻きが希望の仕上がりならば「斜め後ろ方向」の巻き方で方向性を統一した方が広がりは出にくい傾向です。
ふんわり感を求める時は根元まで巻き込むことが多くなりますが、重力によって根元のパーマはゆるんで見えるもの。
逆に根本まで巻き込まないことが原因で、変な部分にボリュームが出てしまうこともあるので、根元まで巻き込む=広がってしまうとは限らないのです。
大前提・パーマとは「広がるもの」
パーマの「巻き方の違い」によって髪の広がり具合は変わります。そもそも、パーマは髪の広がりが出る技術です。
それに対して「コテでスタイリング」をする場合は、色々な方向にランダムに巻いても、ある程度のまとまりが出せます。
したがって、パーマをかける前よりも広がらないパーマのかけ方は、以下に記載した4つのケースです。
- 元々の髪の生え方とクセで色々な方向に行ってしまおうとする髪を、一定の方向にまとめて巻くことで、「毛流れを統一させる」ケース
- くせ毛特有の問題(ウェーブが出ていて、毛先にはカールが出にくくてまとまらない問題)をパーマの力で「収める」ケース
- そもそもの「巻き込みが少ない」ケース(ワンカール分しか巻いていないなど)
- クセを「緩める技術」とパーマを「併用」したケース
これら以外のパーマは、かけた後で髪が広がるのが基本なので、不要な広がりは抑えるようにコントロールする必要性も生じます。
極力「巻くロッドの数を減らす」ことで、広がりを抑えるテクニックも可能です。その反面、髪の動きは控えめになります。
パーマの種類で比較をすると、他のパーマに比べてデジタルパーマが最も広がりを出しにくいです。
「髪の傷み」が広がりを生んでしまうことも
もしもパーマをかける前の髪がすでに傷みすぎてしまっている場合、パーマ後の髪に髪の傷みによる広がりがプラスされてしまいます。
それをスタイリングで落ち着けるのは難しくありませんが、髪の傷みによる広がりが出ない髪をキープする、ヘアケアのほうが大事です。
パーマをかけた髪には、それに適したカットが必要
実はパーマをかける時とかけない時で、カットの方法が変化します。例えば髪の量をたくさん減らした後でパーマをかけると、毛先にパーマが強くかかってしまうからです。
切り口をまっすぐに切りそろえても、パーマをかけると切り口が「馴染む」ので、ストレートのヘアスタイルの時ほど毛先を薄くしない方が、パーマのまとまりが良くなります。
なお、まとまりの良いパーマになりやすいカットの順番は、以下のような切り方です。
- 土台となる髪の長さにカットする。毛先はこの時点で薄くしすぎない
- 量の多すぎるところはかかりにくくなるので、パーマの前に適量まで減らす
- パーマをかけた後、細かい部分のカットと隙間が欲しいところの量を減らす
このあたりは元々の髪の生え方や、目指す仕上がりによって振れ幅があるので、ケースバイケースのことが多いです。
他の切り方のほうがまとまりが良いこともあるので、その時々で違う髪の状態次第で、パーマに最適なカット法は変化します。
パーマがまとまるスタイリング法って?
まとまらないパーマもまとめてしまう、スタイリングのコツは意外と簡単。それはスタイリング剤を付ける量は変えず、タイミングと回数を変えることです。
パーマが広がってまとまらなくなってしまう要因に、パーマをかけた髪の中間~毛先が、根元よりも先に乾いてしまうという問題が挙げられます。
パーマをかけた髪の「理想の乾き具合」は、根元はしっかりと乾いて立ち上がりが出やすくて、中間から毛先はやや湿り気の残っている状態です。
ところが、実際にパーマがかかった髪を普通に乾かすと、動きが出て風通しの良くなった中間~毛先の髪は先に乾いてしまい、根元はまだ乾ききっていないという真逆の状態になってしまう傾向があります。
それを防ぐための奥の手として使えるのが、乾かす前にスタイリング剤を付けてしまうという方法です。
乾かす前後で「半々の量」のスタイリング剤を付けるだけ
具体的には求める質感に仕上がるスタイリング剤(バーム、ミルク、ムースなど)を、本来仕上げる時に使う量の半分を先に髪に付けてしまうのです。
それによって先に乾いてしまう中間~毛先がゆっくりと乾くようになるので、理想の乾き具合を実現しやすくなる効果が得られます。
その後、また同じ量のスタイリング剤を髪に重ね付けしてフィニッシュ。
つまり本来一度で髪に付ける量のスタイリング剤を、乾かす前後で半分ずつに分けて付けるということです。
このスタイリング法は、一度にたくさんのスタイリング剤が付いて、髪がベタっと重く仕上がってしまう失敗を回避できるメリットもあります。
乾かした時点でそれなりのまとまりを感じた時は、後で付けるスタイリング剤の量を「減らせば良い」ので、スタイリング剤を「付けすぎる失敗」を起こしにくくなるのです。
まとめ
広がりを抑えるスタイリングのテクニック、意外な方法と意外な簡単さに驚いたのではないでしょうか。
「スタイリング剤は最後に付けるもの」という前提を、あえて壊すことで実現する裏技です。
今回はパーマをかけてもらうお客さんの立場としても、パーマってどんなもの?ということに詳しくなってもらう方が良いと考えて、詳しめの解説をさせていただきました。
パーマは広がりのコントロール法さえ身につけてしまえば、24時間いい感じの髪型にしてくれる魔法のような技術です。
今回のスタイリング法を、ぜひ活用してみてください。