髪質とは?髪質を決める4つの要素!知って得する「髪質」の全て!

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ヘアスタイルを作る時、よく問題に挙がる「髪質」の問題。「髪質がいいからきれいな髪に見える」と言われる人もいれば、「このヘアスタイルはあなたの髪質では向いてない」など、希望の髪型ができない理由にされることもしばしば。

でもそもそも、「髪質」とはいったい何なのでしょうか?パーマやカラーに影響の大きい髪質ですが、中には美容師でもその違いをよく分かっていない人も。髪質とは太さ・硬さ・形状・吸水性の4つの要素の組み合わせと、髪の傷みによる影響を考慮して判断します。自分の髪質を正確に知るのは難しいですが、髪質の判断基準を知らないと損をしてしまうかもしれませんね。

目次

髪質を決める4つの要素

よく「軟毛」や「剛毛」といった区別のされ方をすることが多い髪質ですが、実際にはもっと細かい分類に分けられます。髪質を構成する要素には4つあり、それぞれの組み合わせによって一つの髪質というものが決められます。

  1. 髪の太さの違い(細い髪なのか、太い髪なのか)
  2. 髪の硬さの違い(やわらかい髪なのか、硬い髪なのか)
  3. 髪の形状の違い(直毛なのか、くせ毛なのか)
  4. 髪の吸水性の違い(水を吸う髪なのか、水を弾く髪なのか)

このうち「髪の形状」以外の要素は、カラー剤などの薬剤ダメージによる影響で変化するものです。

髪質は一生の間で変わるもの?

髪質とはずっと変わらないものではなく、ある特定の時期で変化するものです。最も大きく変化するのは思春期で、中学生から高校生の間に子供の髪質から大人の髪質へと変化していきます。

子供の髪は健康ですが、キシキシしやすいという特徴があるので、傷んでいなくても櫛どおりが良くないことが。また、水を弾く力が強い髪質でもあるので、子供の髪の方が大人の髪の毛よりもパーマはかかりにくいです。

なお、髪の量は男女ともに20歳が最も多いピークの時期ですが、髪の太さのピークは男性が20歳、女性が33歳前後だと言われているので、性別による差があります。つまり女性の方が髪の太さでは一回り優位性があるので、女性の方が髪が弱りにくいと言えます。

その後は女性も38歳前後で年齢による髪質の変化(エイジング毛)を感じ、更に閉経後の60台半ばで髪が痩せるのを感じます。そういった流れで、髪質とは同じ一人の人間でも、一生の間に変化していくものです。

「坊主にすると髪質が変わる」は本当?

昔から「坊主にして伸ばしたら、髪質が変わった」という話を耳にすることがありますが、科学的根拠はないので、迷信だと思われます。思春期に髪質が変化するので、その時期に坊主にして髪質が変わったことに気が付かなかっただけでしょう。

産後に髪質が変わった場合は元に戻らない?

産後はホルモンバランスの変化によって、髪質が大きく変わる人がいます。直毛だったのに強いうねりが出てしまう人もいれば、逆にくせ毛が直毛になる人も。大量の抜け毛に悩まされる人もいます。

とはいえ、それは元に戻らないものではなく、大体産後9か月前後で元の髪質に戻っていきます。産後の抜け毛はひどい人だと1年半以上続く場合も。個人差はありますが、大抵の場合、時間の経過でケアされるものです。

年子の出産など、続けざまにホルモンバランスを揺さぶられると髪質への影響も長期に及びます。場合によっては一時的に薄毛のようになるまで髪が抜けてしまって、回復するまでウイッグのお世話になる必要がある人も。いずれにしても時間で解決する問題ですが、年齢による髪質の変化を感じる「38歳前後」と「出産」がぶつかってしまった場合は、深刻な悩みに感じてしまう人もいることでしょう。

黒人の髪は一番弱い!人種による髪質の違い

人種によって髪質を構成する4つの要素が違います。個人差は大きいので一概には言えませんが、黒人・白人・アジア人で特徴的な違いがあり、それが見た目だけではなく、髪の強さやパーマ、カラーの仕上がりにも影響を与えます。

黒人の髪は細く、縮毛で本数も少なく、長さも40cmぐらいまでしか伸びません。キューティクルも脆いので最も弱い髪質です。強い髪に見える黒人さんの髪ですが、意外に感じませんか?

白人の髪は細いですが、キューティクルの密度があるので見た目よりも強い髪です。パーマ液やカラー剤にも強いので、多少の無茶をしても傷みにくい髪質です。直毛は少なく、大小のウェーブのかかった髪が多いです。

我々アジア人の髪は最も太く、量も多いですが、キューティクルが大きくて脆いので、白人の髪に比べると傷みやすい髪質です。他の人種に比べて直毛の人が多く、髪の長さは最も長く伸ばせます。

髪質の違いがカット・カラー・パーマに及ぼす影響

よく美容院で希望の髪型にできない原因として髪質を挙げられることがあります。では、実際に髪質の違いはカット・カラー・パーマ、それぞれの技術にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

髪質がカットへ及ぼす影響

太くて硬くて直毛、つまり剛毛・直毛の場合は硬い仕上がりのヘアスタイルになります。反対に細くて柔らかくてクセがある髪の場合は柔らかい印象になるので、同じ髪型でも随分と印象が変わります。

直毛の方がシャギーのシャープな感じやまっすぐなラインの美しさは表現しやすいですし、くせ毛の方が直毛よりもカットのラインが馴染んでくれやすいという特長があります。

もしもあなたの求めるイメージと表現しやすい髪質が違う場合は、カットだけで希望の仕上がりにするのが難しい場合も。その場合はパーマやスタイリングで髪の形を変えることで希望のイメージに近づけたり、カラーで硬い髪質を柔らかい髪質のように見せる事も出来ます。

つまり、パーマやカラーの技術は、あなたの求めるヘアスタイルの髪質と、もともとの髪質の違いを埋めるための手段だということ。カットだけでは無理なヘアスタイルを可能にしてくれるということですね。

髪質の違いによるカラーの染まり方の違い

健康毛だという前提の場合、くせ毛に比べると直毛の方が色が入りにくい傾向があります。これは直毛の方が水を弾く性質が強いためです。例えば直毛に白髪染めをする場合は、根元の新しく生えてきた白髪が染まりにくいということも。

すでにカラーなどで傷んでいる髪の場合、髪質に関係なくカラーは染まりやすく、抜けやすくなります。これは髪が傷むことによって水を吸いやすい髪質に変化することで、色が入りやすい反面、抜けやすくなってしまう影響です。

髪質の違いによるパーマのかかりやすさの違い

パーマがかかりにくいのは

  • 直毛
  • 硬い髪
  • 水を弾く髪

パーマがかかりやすいのは

  • くせ毛
  • 柔らかい髪
  • 水を吸う髪

です。直毛や硬い髪でも、ヘアカラーで少し傷んだ髪は水を吸う髪質に変化します。なので、少し傷んでいるぐらいの髪の方がパーマはかかりやすいです。でも髪が傷みすぎると髪の弾力が失われてしまい、逆にパーマがかからなくなります

ややこしく感じやすい部分ですが、一例を挙げると

[su_highlight background=”#eacced”]あまりクセのない直毛で太い髪質。8トーンぐらいに仕上がるカラーを全体に1回やっている。柔らかい仕上がりのゆるふわウェーブをパーマで出したい[/su_highlight]

という条件の場合、それほど難しくない条件です。対して

[su_highlight background=”#eacced”]広がりやすいくせ毛で、市販のカラーを毛先まで3回繰り返している。コテで巻いたようなまとまりのあるパーマをかけたい[/su_highlight]

という条件の場合、元々の髪質はパーマがかかりやすいです。でも、市販カラーの繰り返しによるダメージのムラがあるので、それがパーマのかかりを不安定にします。つまり、特に髪が傷んでいる部分だけパーマが強くかかってしまう、といったパーマのかかりムラを引き起こす原因になります。

髪の傷みによる髪質の変化と、パーマのかかり方には密接な関係があります。均一に傷んでいる髪には均一なパーマがかかり、傷み方にムラのある髪はパーマもムラになりやすい。髪の傷みとパーマには、そんな相関関係があるものです。

髪質ケアとは?

最近よく耳にする髪質ケアという言葉ですが、現在、髪質ケアの定義はありません。くせ毛の人はまっすぐでサラサラの髪質に憧れることが多いですが、サラサラの髪質は湿気の悪影響を受けにくく綺麗に見えやすい反面、

  • カットの切り口が馴染みにくい
  • 前髪が伸びてくると、すぐに目にかかる
  • 毛流れの影響をモロに受けるので、つむじ割れや右ハネを起こしやすい
  • 直毛×水を弾く髪なので、パーマがかかりにくく、取れやすい
  • コテで巻いてもヘアスタイルが長持ちしない

といった特有のデメリットも併せ持ちます。ある意味、「髪がまっすぐすぎる」というクセがある髪質とも言えるもの。サラサラの髪質も、いいことばかりではないということです。

いずれにしても生えてくる髪質が変わるわけではないので、自分のなりたい髪質に近づけることができれば、それが髪質ケアされたということ。それを叶える手段がヘアケアであったり、髪のパサつきやゴワゴワを引き起こさないパーマです。

ヘアスタイルがストレートヘアであってもウェーブであっても、髪の形を変える技術という観点では、同じくパーマ技術のくくりに入りますよね。

まとめ

今回の解説の中では敢えて省きましたが、髪の「太さ」と「硬さ」はまた別、というややこしい部分もあるのが髪質の難しさです。正直に言って「髪質が~」と説明する美容師がどこまで髪質のことを理解しているのかは不明です。

自分の髪質は比較対象がないと、自分でわからないのが普通です。多くの髪を見ている美容師は感覚的に髪質を区別します。でも4つの要素の掛け算で判断される髪質は個人差が大きく、ヘアカラーの影響も考慮するとなると、美容師各々によって判断が分かれる可能性が上がります。

多くの女性はヘアカラーをしていますが、ヘアカラーによる髪質の変化とヘアケア製品の影響で手触りが良くなっていることで、美容師が髪質を誤認することも。髪質は先天的に決まっているものだけれども、一生の中で変化していくもので、ヘアカラーによる髪の傷みも髪質に大きく影響することを知っておきましょう。

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この記事を監修した専門家

角谷滉一

  • ヘアケアマイスター1級
  • 健康管理士1級

都内の美容室『Re+(リプラス)』を運営する、管理美容師。美容と健康のスペシャリスト。専門知識のくわしさと洞察の深さに、業界内でも定評がある。

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