失敗しないストカールの施術方法とは?縮毛矯正とデジタルパーマを同時に。カラーと同時のやり方(手順)を画像付きでガチ解説!

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[su_box title=”ストカールに関するお悩み相談” box_color=”#937e8e”]

縮毛矯正とデジタルパーマを同時にかける、ストカールのやり方を教えてください。

私も美容師ですが、縮毛矯正とデジタルパーマを同時にやっている同業者が知り合いにいないので、手順が分からず困っています。

お客様からの要望は多いメニューなのですが、過去にストカールでやり直し不能の失敗をした経験もあるので、怖くてメニューにできません。

施術時間が長すぎても困るので、短時間でできるやり方が知りたいです。[/su_box]

天然パーマの髪でも、乾かすだけで髪質の良い人がコテでちゃんとセットしたような仕上がりにできるストカール。縮毛矯正が必要な人にとっては大変魅力的なメニューです。

しかし、失敗するとひどく髪が傷むことや施術時間の長さなど、安定した仕上がりにするのが難しい技術の一つでもあります。

私は10年以上ストカールをメニューとしてやり続けているので、ストカールのやり方には詳しい部類の美容師でしょう。

今回は一人でやっても3時間以内で終わる、ストカール施術方法の手順を画像つきで解説します。カラーと同時でも4時間以内でできる方法なので、実用性抜群のノウハウです。

目次

今回のストカールは、ボブ~ミディアムでワンカール以上巻いたヘアスタイル

こちらのお客様は、前回4か月前に縮毛矯正とデジタルパーマ、カラーを同時にされた30代の女性。カラーが染まっている部分は、最低1回以上の縮毛矯正をかけた履歴のある髪です。

髪の太さは普通で硬め、襟足~つむじ周辺にやや左寄せで強めのクセが見られます。結べる長さがご希望だったので、段は少なめにすることになりました。

ストカールの手順その1:ベースカット終了後ブロッキング

一人でストカールを行う場合に最も注意しなければならないのは、薬剤の効かせすぎです

。無理のない塗布スピードで施術を行うためにも、事前に横スライスで細かくブロッキングをしておきます。

今回は新生部用2種類、既ストレート部1種類の薬剤を塗り分け

今回使用する薬剤はクセの強い新生部用のややハードタイプ、クセが弱めの新生部用のノーマルタイプ、既ストレート部用のソフトタイプの3種類です。

ストカールの手順その2:縮毛矯正の根元リタッチ

クセの強さが混在している髪質のため、目視で確認しながら根元の薬剤を塗り分けします。後頭部は耳上あたりまで塗り進んだタイミングで、反対側を下から順番に塗っていきます。

こうすることで、後頭部の薬剤の効かせ方に左右差が生じにくくなるからです。サイドも同様にブロッキングした後、下からダッカールを外しながら塗り進めます。

縮毛矯正の根元リタッチは、その場の判断で塗る薬剤を変更する

このお客様は左サイドのクセが強めなので、先に左サイドから塗りました。なお反対サイドの薬剤については、放置時間が短くて、薬剤の効き方に差が出てしまいそうだったら強いほうの薬剤に切り替えるなど、その場の判断で塗り分けを行います。

ストカールの手順3:既ストレート部の塗布とテスト用ワインディング

縮毛矯正の根元リタッチが完了したら、時間を置かず速やかに既ストレート部へソフトタイプの薬剤を塗布します。

塗る順番よりも時間差が起こらないことの方が重要なので、一番早く塗れる順番で塗ってしまって構いません。

タイマーは「カウントアップ」を推奨

目安として既ストレート部は3分以内に塗り切るのが理想です。その時点でタイマーをカウントアップ。カウントダウンはテストを難しくするのでおすすめしません。

そして後頭部にテスト用のワインディングを一本。細めのロッドでスパイラル巻きしておきましょう。もしもピンピンの縮毛矯正がかかっている場合は髪を曲げにくくなるので、全体の毛先にプレワインディングを行う必要があります。

プレワインディングのロッドは太くしない

20ミリ未満の細めロッドを使ってプレワインディングをしたほうが、後で髪が曲がりやすいです。中間水洗をすれば一旦カールは消えるので、細めのロッドで巻いても全く問題ありません。

ストカールの手順4:軟化チェック&テストカール

15分放置後、軟化チェックを兼ねたテストカール。今回はロッド径に近いリッジが出ているので、薬がやや強めに効いた状態です。

なお既ストレート部の薬剤には、事前にシルク系処理剤を10%混ぜ込んであります。

軟化チェックは「指を滑らせるだけ」が最速のやり方

軟化チェックには色々な方法がありますが、時間のかかるチェック方法はオーバータイムするリスクもあります。毛束を指で挟んで根元から滑らせ、それでクセが出なければ適性軟化です。

ストカールの手順5:十分に中間水洗

縮毛矯正技術では1剤のすすぎ残しが最も危険なので、十分な中間水洗が必須です。泡沫水洗の場合は特にすすぎにくいため、高級アルコール系シャンプーでの「泡シャン(単に泡立てるだけですぐに流すシャンプー法)」を強く推奨します。

ストカールの手順6:ドライ&ストレートアイロン施術

ヒアルロン酸配合の処理剤を付けたのち、ハンドブロー⇒スケルトンブラシで完全ドライします。なお現在の私のやり方では、ツインブラシやロールブラシを使いません。

中間水洗がちゃんとできていれば、アイロンの温度はやや高めで平気

ストレートアイロンの温度設定は新生部180度、既ストレート部はサイド2ブロック、バック3ブロックにまとめて160度。アイロンにプレスする力をほどんど加えない方法です。

ストレートアイロンの温度設定が低すぎると、ヘアスタイルに広がりが残ってしまうことがあります。そのため、この時点ではちゃんと髪を収められるアイロンワークが適切でしょう。

ストカールの手順6:ストカールにおけるデジタルパーマの巻き方

ストレートアイロン後の乾いた髪で、巻く場所だけを水スプレーで濡らしてからワインディングしていきます。小さなスプレイヤーを用意して、その都度髪とペーパーを湿らせながら巻いていくと効率的です。

ストカールのロッド選定はどう選ぶ?

大体、巻き込んだ回転数マイナス半回転の仕上がりになるので、その基準でロッド選定を行いましょう。右側はデジタルパーマが弱く出やすいので、回転数を半回転多く、ロッド径も一段落として巻いています。

今回使用したロッドは14ミリ~20ミリなので、ややしっかりめのかかりを狙ったロッド選定です。

ストカールのデジパは高温・短時間がコツ

今回は90度で4分加温の4分放置でフィニッシュという、大変スピーディーなデジパにしました。

デジパの温度設定には諸説ありますが、高温・短時間寄りにした方が、お客さん自身は再現しやすいです。

再現性よりも髪の軟らかさを重視したい場合は、65度・10分加温・4分放置で行います。

ストカールの手順7:デジタルパーマのロッドアウト後

ストカールにおいては、ロッドアウトした後でも仕上がりのコントロールが可能です。巻きすぎた!と思ったら濡らしてロールブラシで伸ばすか、140度のストレートアイロンをサッと通して緩くするというテクニックも使えます。

逆に湿り気が残りすぎているとカールが再現しにくくなるので、その場合は毛束を丸めてスケルトンブラシの上に乗せ、ドライヤーで完全ドライしましょう。

ストカールの手順8:2液処理後、同時にヘアカラー

効率的にストカールを進めたい場合は2液塗布をシャンプー台で行い、アプリケーター塗布がおすすめです。そ

の後ウェット状態から根元リタッチ⇒液体カラーの手順でヘアカラーを行いました。

ストカールの手順9:ミディアムスタイルのスタイリングと乾かし方

乾かす前がこの状態ですが、ちゃんとカールが見えていますね。もっと柔らかい髪の場合は、かなり乾いた段階からカールが見えるようになります。

ストカールは、思い切り普通の乾かし方で大丈夫

 

今回はダイソンドライヤーの爆風で7割がた乾かした後、ハンドブローしてから粗目のクシを通した状態です。

スタイリング剤なしで、特に「盛る」行為を組み込まずにこの見映えなら、まあまあの出来ではないでしょうか?

下をめくってもこの通り、根元は真っすぐに伸びて中間~毛先にワンカール以上のカールが付いています。

ストカールはどのぐらいの期間持続するもの?

今回のお客様は3~4か月の頻度でストカールを行っていますが、再来店の時点でデジパーがゆるみつつも、完全な状態で残っていました。

根元のクセが伸びても毛先のデジタルパーマがまとまりを助けてくれるという嬉しい効果も得られます。

まとめ

ストカールの基本的な手順はロングヘアでもほぼ同様です。
ボブヘアやショートヘアのストカールで、ワンカール未満のカールがほしい時は、ストレートアイロンの前に140度のコテで毛先をワンカール巻くだけで毛先が曲げられます。

毛先のチリチリが怖い!という方には、既ストレート部に用いる薬剤はスピエラをおすすめします。還元のしすぎやアイロンの温度設定よりも、1液のすすぎ残しによる残留アルカリが傷みに繋がりやすいからです。

結構高温でやってるんだな~と思った方、そちらの方が結果が良くて選んでいる方法なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

今回解説した内容についてのご質問・ご相談があれば、下記のLINEからお気軽にどうぞ。

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この記事を監修した専門家

角谷滉一

  • ヘアケアマイスター1級
  • 健康管理士1級

都内の美容室『Re+(リプラス)』を運営する、管理美容師。美容と健康のスペシャリスト。専門知識のくわしさと洞察の深さに、業界内でも定評がある。

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