こちらの記事はやや専門的な内容になりますが、髪のキューティクルとはいったいどういうものなのか?
ということを正確に理解して、ヘアケアに役立ててもらいたいという意向で解説しています。
やや小難しい内容にはなってしまうのですが、ネット上にはどこぞの美容ライターが書いたのか知れない適当な情報が多すぎるので、敢えてロジカルな内容にしました。
もっと簡単に説明してある記事もたくさん用意してありますので、詳しく知っておきたい方だけ読んでみてくださいね!
キューティクルの構造と役割
キューティクルは毛髪のダメージに大きく関わっており、毛髪内部の間充物質(アミノ酸など、髪の構成成分)などを流出させない役割と、毛髪内部を守る盾の役割を持っています。
そのためキューティクルが剥がれ落ちてしまうと、ダメージは急速に進行していきます。
- 通常は4~6枚のキューティクルがある
- 毛髪内部を保護しているが、硬くてもろい性質がある
- キューティクルはケラチンタンパクからできている(最も硬いケラチンタンパク)
- キューティクルが剥がれることでダメージは進行する
キューティクルの構造は、8層の構造で分けることができます。
1枚のキューティクルの7層目と8層目、そしてその次のキューティクルの1層目、それら3層によって、細胞膜複合体(CMC)が形成されています。
8層構造の1番表面に位置するアッパーβ層には、18ーMEA(18-メチルエイコサン酸)と呼ばれる毛髪特有の脂質成分があります。
近年ヘアケアにおいてとても重要視されている成分で、毛髪にツヤを与えたり、毛髪同士の絡まりなどを防いでいます。
細胞膜複合体(CMC)の構造と役割
細胞膜複合体(CMC)は、キューティクルの間から毛髪内部まで伸びており、人に例えると体中に張り巡らされている血管のような存在です。
そのため、パーマヘアカラーなどの薬剤や水分等の取り道となっています。
- 水やヘアカラー、パーマなどの薬剤の通り道の役割
- 髪の細胞同士を接着させる役割
- 毛髪内部の成分の流出を防ぐ役割
- ヘアカラーの染まりやパーマのかかりに影響がある部分(と推測されている)
少し難しい話になりますが、CMCは、油分と馴染みやすいアッパーβ層とローワーβ層、水と馴染みやすいδ層から構成されています。
毛髪の部位によってその構造が異なっていますが、この構造の違いが毛髪の持つ性質に大きく関わっています。
- 油分と馴染みやすいアッパーβ層の構成成分:NMF、水と馴染みやすいたんぱく質、ケラチンタンパクなど
- 水と馴染みやすいδ層の構成成分:脂質、コレステロール、18-MEAなど
キューティクルに存在するCMCは、ヘアカラーやパーマの薬剤が通っていくホースのような役割を果たすものになります。
同時に、実際にカラーが染まったり、パーマが直接かかる場所でもあります。
それぞれカラーの場合はδ層とβ層の境界面近くに染まりやすい傾向があり、パーマの場合はδ層の中央付近にあるケラチンタンパクの層に作用すると考えられています。
髪の内部を構成している物質と物質の間にもCMCが存在していますが、こちらはキューティクルに存在するCMCとは違い、β層の成分とδ層の成分がエマルジョン(乳化せず、微粒子が分散して混ざり合っている状態)を形成しています。
髪に存在するNMFの働き
スキンケア成分として耳にしたことがある人も多いNMFですが、毛髪内のCMCのδ層の中にもNMF(天然保湿因子)が存在します。
ですが、毛髪内のNMFは皮膚内に存在するNMFとは異なるものだと考えられています。
現段階では、詳細な成分や構成比率などについては不明で、研究が進められています。
まとめ
今回説明した内容は、髪の外側~外側と内側の境目になる場所のことまでを解説しました。
キューティクルは健康毛では8層構造ですが、ロングヘアの毛先には1層もない場合もあると言われます。
もちろんその状態では髪の内部がむき出しなので、髪の構成成分もどんどん流失してしまいますし、乾燥も進んでしまいやすいので枝毛もできやすくなります。
(枝毛に関しての詳細な内容は、こちらの記事で解説しています。)
日々の物理的な摩擦によっても失われてしまうキューティクルですが、最新のヘアケア成分は失われたキューティクルの役割を補ってくれるものも登場してきています。
長さを切る以外の対処法はたくさんありますので、正確な情報、正確な判断基準を培いましょう。
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