リテラシーは、求める『美』を手にする力!

ダメージが圧倒的に少ない市販ヘアカラーの選び方!現役美容師の本当に役立つ情報!

角谷 滉一
WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
角谷 滉一
⇑でインスタもやってますので覗いてみてくださいね。 ヘア&頭皮ケアの専門家。都内で独立開業10年の現役美容師◆ヘアケアマイスター、健康管理士1級、色彩検定2級保有。
詳しいプロフィールはこちら
傷まない市販カラーについてのお悩み相談
美容院で毎回染めるのはお金と時間がかかるから、市販のヘアカラーと美容院で染めるのを併用しています。でもやっぱり、美容院だけで染めている時よりも、市販カラーと併用すると、髪の傷みは感じます…。

髪が傷むのは嫌なので、なるべく髪を傷めないで市販のヘアカラーも使いたいんですが、一番ダメージが少ない市販のヘアカラーはどれですか?美容師さんには「毎回美容院でカラーした方が、髪が傷まないですよー」と言われます。

でも自分で染めるのに比べると美容院は何倍も高いし、どうせその方が美容師さんにとってはお金になるから、そう言ってるだけなんですよね?

よく誤解されがちのことの一つですが、市販のヘアカラーも、美容師が使うプロ専用のヘアカラーも、基本的な染める仕組みは変わらないもの。染め分けを一切せずに塗っていたら、美容院のカラーでも髪は一気に傷みます。

髪が傷むカラーと傷まないカラーで最も大きく違う一点は、脱色作用の有無。美容院のカラーでも脱色作用のあるものは髪の傷みを伴いますし、市販のカラーでも脱色作用を持たないものは傷まないのです。

今回は市販のヘアカラーでどれが傷むもので、どれが最も傷まないものなのか?ということに焦点を絞って解説しますので、美容院のカラーと併用しても傷まない市販カラーが自分で選べるようになりましょう!

髪のダメージが大きいカラーと少ないカラーの違いとは?

髪の傷みに最も大きく関係してくるのは、ヘアカラー剤の持つ脱色作用(ブリーチ力)の有無。脱色作用が強いヘアカラーほど髪の傷みも大きくなりますが、製品によって大きな差があります。

ですが、暗い色に染まっているからと言ってダメージの少ないカラーとは言えないのが、ヘアカラーの最もややこしい部分。次の項目では実例を交えて理由を解説します。

ここは美容師院のカラーと市販カラーの違いを知るために大変重要なポイント。ここだけは読み飛ばすことなく、しっかりと理解しておきましょう!

暗く染まる=髪の傷みが少ないカラーではない!

例えばこの2枚の画像の髪色ですが、一枚目は暗く染まった髪、二枚目はそこから「染料のみ」を取り除いた髪。つまりこの2つの髪は、明るさは違っても髪の傷みは同じだということに。

色味が暗く染まっていると、髪の傷み具合を錯覚しがちになるものですが、多くの市販カラーは仕上がりの明るさとは無関係に、これと同様のメカニズムで染まるものです。

実は市販のヘアカラー剤と美容院のカラー剤で最も違う点はこの部分。次は図解を交えてそのポイントを解説します。

美容院カラーと市販カラーの共通点と違い

美容院のヘアカラーはこの画像のように、目的の仕上がりの色よりも、もう少しだけ脱色して透明感を出しつつ、薄い色素を入れて色味を作ります。それに対し市販のヘアカラーで染める場合、以下の画像のような仕組みです。

美容院のカラーよりももっと脱色作用を上げて、その分たくさんの色素を入れるのが市販カラーとの違いです。脱色しながら色を入れるという意味では、美容院カラーも市販カラーも同じことをしていることになります。

市販のカラー剤は、なぜ無駄にたくさん脱色する?

では市販のヘアカラーはなぜこのような、無駄に髪を傷めるような仕組みになっているのでしょうか?それは、こういう仕組みにしたカラー剤の方が、仕上がりの色ムラが目立ちにくくなるからです。

本来であれば、色ムラを作らないためには2つ以上のカラー剤を準備して、塗り分けをするのが必須事項。すでに染まっている部分の髪と、新しく伸びてきた部分の髪で、前提となる髪色が違うため、塗り分けをしっかり行わないと色ムラができてしまうのです。

しかしこのようにたくさん脱色して、同時にたくさん色素を入れて「色の濁り」を出すことで、仕上がりの色ムラが目立ちにくくなるという効果が。引き換えに色の透明感は失われてしまいますが、ぱっと見では色ムラが無いように仕上がるのです。

ちなみに市販の暗く染まる白髪染めを5回繰り返した髪の「地毛」は、以下の画像のようになっています。

もちろん、この地毛の明るさに相応した髪の傷みが伴っているため、髪が乾いている時はパサパサ、濡らすときしみがひどい状態。美容院でヘアカラーをする際は、このようなことが起こらないようにするため、地毛を必要以上に脱色しないように薬剤を使い分けしながら染めているのです。

これは1つの薬剤で髪全体を染める、市販のヘアカラーではコントロールできない内容。脱色作用を持つ市販ヘアカラーを、無計画に繰り返すことのリスクはお分かりいただけるでしょうか?

市販のヘアカラー剤で髪のダメージが少ない順ランキング!

美容院のカラーでも市販のカラーでも、脱色作用の高いヘアカラーのほうが髪の傷みは大きくなりますが、脱色作用を持たないタイプのヘアカラーも数多く流通しています。最もダメージの少ないヘアカラーを探すためには、市販のヘアカラーの種類と、その違いについても詳しくなっておく必要が。

まずは比較的ダメージの大きい、脱色作用を持つ市販カラーの中でランキングを付けていきます!

脱色作用を持つ市販カラーで、最も傷まないものは?

ドラグストアには数えきれないほどの市販ヘアカラーが陳列されていますが、種類分けだけでもなんと9種類。まずは2つに分類分けして絞りこみます。

その2つとは、脱色作用を持つヘアカラーと脱色作用を持たないヘアカラー。脱色作用を持つヘアカラーは4つあり、髪のダメージが大きい順番で以下の通りです。

  1. ブリーチ
  2. 泡タイプの市販ヘアカラー
  3. ジェル・リキッドタイプの市販ヘアカラー
  4. クリームタイプの市販ヘアカラー

ブリーチがもっともダメージが大きいというのは、イメージが持ちやすいでしょう。②~④のヘアカラーが染まる仕組みと、基本的な成分はほぼ同じ

では他に何が髪のダメージの違いを生み出すのかというと、剤形の違いによるものです。泡タイプのヘアカラーは否応なしに髪全体にカラー剤が付いてしまうため、染め分けが不可能だというのが大きなデメリットになってしまいます。

クリームタイプが最も髪を傷めにくい!

ジェル・リキッドタイプのヘアカラーは、塗り分けができても、時間経過とともに毛先までカラー剤が垂れ落ちて要らない場所までカラー剤が付いてしまいがち。クリームタイプは硬さがあるため最も塗りにくいのですが、新しく伸びてきた髪だけを狙って塗りやすいという特徴があるのです。

そのため、脱色作用を持つ市販カラーの中では、仕上がりの明るさに関係なく、クリームタイプのカラー剤が最も傷みにくいという結果に。

なおクリームタイプのヘアカラーで伸びてきた根元を染めるには、ハケを使って塗るよりも、指で置くだけにすること。それが余計な場所にカラー剤を付けてしまわないコツです。

続いてもっと髪をダメージさせない、脱色作用を持たないタイプの市販カラーの種類と違いについて解説していきます!

髪のダメージがほぼ全くない!市販カラーのメリットとデメリット

 

脱色作用を持たない市販カラーは、繰り返し毛先まで染めても髪への負担がほどんどないどころか、中にはヘアケア効果を持つものも。どれも髪のダメージのなさはほぼ同じですが、これらは染料の違いによって5種類に分類されますので、それぞれのヘアカラーが持つ特徴、デメリットを順番に解説します。

  1. カラーシャンプーorカラートリートメント
  2. ヘアマニキュア
  3. ヘナ&草木染め
  4. 暗くするだけのヘアカラー
  5. 日光で染まるヘアカラー

①カラーシャンプーorカラートリートメント

この種類の市販カラーでは、利尻昆布シリーズが最も有名です。染料がとても小さいため、髪に負担をかけずに髪の中まで染まるのがメリット。アレルギーを起こさない染料なので、普通のヘアカラーでアレルギーを起こす人でも安心して使えます。

この染料の持つ特性に、傷んだ髪ほど色が入りやすいというものが。そのため、根元の健康な白髪に色が入りにくく、傷んだ毛先ほど色が沈みこみやすいというデメリットも併せ持ちます。

この特性によって、白髪染めに使うと不都合な色ムラに仕上がりやすい傾向が。健康毛ほど色持ちも悪いので、1~2週間で色落ちしてしまいます。

色味の豊富さは特化性能!

実は若い人が鮮やかな髪色を作るために使われる、カラーバターやマニックパニックという製品もこの仲間。ブリーチして傷んだ髪に、鮮やかな色を出す方がこのヘアカラーの得意分野です。

ですが染料の小ささゆえに色が抜けやすく、シャンプーのたびにジャンジャン色落ちする傾向が。そのため、バスタイムにトリートメント感覚で気軽に染められる一方で、浴室を汚しやすいというデメリットもあります。

②ヘアマニキュア

ヘアマニキュアはアレルギーリスクの低さが最大のメリット。①で解説したカラートリートメントとは真逆で、髪の内側までは染めず、外側だけに色が染まるのが特徴的。

色の種類は①のカラートリートメントに負けない豊富さを誇ります。色持ちは約1か月持つので短くないですが、シャンプーをするたびに色が出るので、夏場は汗をかくと襟を汚してしまうことも。

ヘアマニキュア最大のデメリットは髪には染まりにくく、地肌に付くとすぐに染まりついて落ちにくいという特性。そのため、画像のように地肌に付かないよう、根元に付かないギリギリから塗る慎重な塗り方が求められます。

③ヘナ&草木染め

混ぜ物のない純粋なヘナは、画像のように特徴的なオレンジ色に染まるもの。ヘナに含まれるタンニンは髪にハリコシを与える効果を持つので、年齢や髪の傷みで弱った髪を元気にしてくれます。

ヘナや草木染めは、乾燥した粉にお湯などを混ぜてペースト状にしてから使うものですが、他のヘアカラーと比較して操作性に難があるというデメリットが。つまり、塗りやすさを考慮して作られていないため、塗った後にクシが通せない、伸びが悪くてペーストがボタっと床に落ちてしまいやすいなど、塗っていてイライラさせられることは多くなるでしょう。

放置時間を長めに置かないと、染まりが薄くなるというデメリットもあるので、自宅で行う場合はやや面倒さを感じやすいヘアカラーです。なお天然染料へのアレルギーを起こす人もいるので、アレルギーリスクは少しあるということも理解しておきましょう。

④暗くするだけのヘアカラー

いわゆる髪色戻しと呼ばれるヘアカラーなどがこれに該当します。染料は脱色作用を持つヘアカラーと同じですが、そこから脱色力をなくしたヘアカラーです。

美容院では、既に染まっている髪の色を変える際にこの種類のヘアカラーをよく用います。他にもオハグロ式と呼ばれる、酸化鉄を含むヘアカラーも脱色力を持たないため、暗くするだけのヘアカラーの一種です。

⑤日光で染まるヘアカラー

これは塩化銀という成分の配合されたヘアカラーで、仕上がる髪色は茶色味のない、灰色を濃くしたような黒です。髪を傷めずに染められるのですが、非常に注意が必要なデメリットがあります。

それは、このカラーをしてから脱色作用を持つヘアカラーをすると、全ての髪が濁った緑色になってしまうということ。しかも硬くごわついた手触りになってしまい、一度こうなってしまうと元に戻すことが大変困難です。

これで一度でも染めてしまった髪は、ムラ×バサバサ髪の失敗を引き起こすため、美容院でのヘアカラーを断られることも。今後他のヘアカラーをする予定のある人は、このタイプのヘアカラーはやらないほうが良いでしょう。

明るく染められて傷まないヘアカラーって売ってないの?

ヘアカラーによる髪の傷みは、脱色された髪の明るさに比例するもの。これは美容師ならば誰もが理解している大原則ですが、世の多くの方たちは、傷まなくて明るく染められるカラー剤が売っていると錯覚させられています。

ヘアカラーの繰り返しで地毛は明るく、色は濁って暗くなる!

図の左のように、光とは混ぜれば混ぜるほど明るくなっていく、加法混色という原理が働きます。それに対し、髪を染めるのは絵の具と同じで、右の図のように色を混ぜれば混ぜるほど黒に近づいていく、減法混色の原理が働くもの。

実は脱色作用を持つヘアカラーには、髪のメラニン色素は毎回同じように壊せても、配合されている染料は同じように壊せないという性質があるのです。

その影響で、同じカラー剤を繰り返し使っていても髪全体ではムラができてしまい、根元のほうは暗めの仕上がりに。中間~毛先は残った色素と新たな色素が重なり、濁って暗い色になるという結果になってしまうのです。

これは程度の差はあれど、市販のヘアカラーでも美容院のヘアカラーでも同じことが起こります。たとえ美容師がプロ専用のヘアカラーを使っていても、根元から毛先まで何も調整を加えずに毎回同じように繰り返し染めると、髪は著しく傷むということです。

まとめ

今回の内容を読んでいただくと、地毛よりも明るく染める力(脱色作用)を持ったヘアカラーで、「ムラなく簡単・きれいに・傷まず染まるヘアカラー」は存在しないのが当たり前。美容院のヘアカラーでもそれは全く同じで、明るくて良い状態の髪を保つにはヘアカラー剤の特性と色彩学上、塗り分けが必須であることもお分かりいただけるのではないでしょうか?

現実的な落としどころは、地毛より明るく染まらなくてもいいのであれば、ほぼ全く傷まないヘアカラーを選ぶ。もしくはクリーム状のカラー剤で、根元だけを正確に狙って塗る。そのどちらかでしょう。

ですが美容室で美容師に染めてもらったほうが、何倍も良い結果なのは明白。何倍も高かったとしても、その価値はあるものでしょう。

CMで謳われている宣伝の言葉は、簡単で手間がかからないものの方が消費者ウケが良くて、「売れて稼げる商品」だということを熟知している、メーカーの販売手法

美容室で塗ってもらうヘアカラーと市販カラーでは、得られる価値が全く異なります。真実ではない甘い言葉に、自分自身の判断基準を狂わされないようにしましょう!

 

 

この記事を書いている人 - WRITER -
角谷 滉一
⇑でインスタもやってますので覗いてみてくださいね。 ヘア&頭皮ケアの専門家。都内で独立開業10年の現役美容師◆ヘアケアマイスター、健康管理士1級、色彩検定2級保有。
詳しいプロフィールはこちら
インスタグラム、毎日更新中!
スポンサードリンク




スポンサードリンク




- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 美テラシー , 2019 All Rights Reserved.